潜入!時間学研究所

…人里離れたある山奥に、明らかに異質な雰囲気をたたえて佇む金属質な建物。そこは「時間」の秘密を手に入れるべく暗躍する組織の本拠地だった。
かのアルバート・アインシュタインが打ち立てた時間と空間の座標変換に対する物理法則の相対性・不変性についての一般論、いわゆる一般相対性理論にはある秘密があった。アインシュタイン本人も気付いていたと言われるその秘密は、「時間」についての秘密だった。その「時間」の秘密を手に入れた者は我々の住むこの世界の未来を手中に収めることができるのだ。彼ら「時間学研究所」は、その秘密を手に入れるべく、昼夜を分たず独自の研究を進めているようなのだ。このままでは、我々人類の未来が「時間学研究所」の手に落ちてしまう!!






「そんなことはさせないぞ!」






時間学研究所の野望を打ち砕くべく30世紀の未来からやってきたのが、僕らのヒーロー、時間戦隊ゴータイマーズだ!行け!戦え!!今こそ世界の未来を守るのだ!





…というような事前の妄想とは全く関係の無い、文理融合というか学問分野横断型の学術研究を行っているところだった。山口大学の時間学研究所。行って来た。

詳しくは僕が百言を弄するよりこちらを参照されたい↓

山口大学 時間学研究所

「時間」をキーワードに、いろんなものごとを捉え直す。いわゆる「空間論」と裏表の関係にあるはずの「時間論」を考える。そして、時間「論」から時間「学」へと知を体系化することを目標とする。現状としては、時間学のperspectiveがまとまっていない以上、時間学→各論の方向性はまだ無理なので、各学問分野→時間、という方向性のようだ。
これって、様々な分野の専門家が、各自の専門性を通して「観光」を研究していくことによって、「観光学」を構築しようとしている我が社と相似形だよね、と興味深くお話を聞くことができた。
あ、本来の取材の目的は、担当している新教養科目で「様々な空間スケールを提示する」ことを主眼としたものがあるので、そのあり方の参考にするために、空間と表裏一体の時間をテーマにした研究をしている時間学研究所に直撃インタビューする、ということなのだった。その意味でも面白い話が聞けた。行って良かった。出版物をいくつか読んでみようと思う。