ゼミ紹介で言ったこと

現2回生向けに、来年からの専門ゼミの選択のためのガイダンスを行った。総勢22人の先生が、5分ずつ数珠繋ぎでアピールする。計3時間近く。聞くほうの身にもなってみろ、というのはよく分かるがスケジュールがタイトだから仕方が無い。

現1回生およびその後のまだ見ぬ学年では、在籍教員全員が登場するリレー講義があるので、こんなガイダンスは無くても教員を一通り知る(見る)ことができるのだが、第1期生として変則カリキュラムだった現2回生は、全員の教員を見るのはこれが初めてなのだ。

ということで、オレのゼミのアピールを、記録しておこう。もうやることもないだろうが、記念である。

小見出しは、スライドの内容。その他は台本。

基本的には配布資料に書いてある通りなんだけど、たぶん、突拍子無さ過ぎて何を言ってるのかピンとこないと思うので、絵を見てもらいましょう。

ナイアガラの滝1(アメリカ滝の落ちるところをアップした写真)

これはどこでしょう、と軽く問いかける。こちらのほうが見やすいですかね、と言いながら次の写真へ。

ナイアガラの滝2(カナダ滝を中心に、広い写真)

そう、ナイアガラの滝です。落差は50m近くあるが、これは断層ではなくて水が削ったものである。ものすごい量の落ちる水が今も削り続けており、以前は年間1mずつ、現在は数cmずつ後退している。あと数百万年で「水源」の湖まで行ってしまう(つまり滝がなくなる)ので、見に行くなら早く行こう。

バリンジャークレーター

月の写真、ではなくてこれは地球の写真。アリゾナ州フラグスタッフ郊外にあるバリンジャークレーターというもの。5万年前に直径20-30mの隕石が落ちて出来た。地球が特別でなく、他の星と同様に宇宙に浮かんでいることを感じさせるねぇ。

千畳敷

これはどこでしょう?

千畳敷

これだとわかるよね?みんな行ったはずだよね千畳敷。もう忘れた?(笑)このとき「あー海がきれい」ぐらいしか思ってなかった人はたいへんもったいないことをした。よく博物館などで、人類や文化・社会の歴史を見てるけど、この千畳敷のたくさんの地層は、つまり地球の歴史を見ていることになるのだ!

スペースシャトルからの写真、アイスランド付近

O先生の話で既に出たけど、宇宙に出る観光旅行は既に始まっている。そうすればこんな風景が見られるわけだ。写っているのはアイスランド付近。何も知らなければ「単に美しい地球」だが、ちょっと地球の知識があれば、全く違うものが見えるのだ。このアイスランドの「しわ」、これは「今まさに地球が割れている」のが見えているのだ!
このように、たくさんの観光資源が地球のダイナミックな活動の産物であるから、‥‥

「ちょっと『知る』だけで、全く違うものが見える」

‥‥その知識がちょっとあるだけで、全く違ったものが見えてくるのである!

ゼミ概要「宇宙や地球の科学の面白さを理解し、それを観光としてどのように伝えるのか、を考える」

宇宙や地球の科学そのものを学ぶのではなくて、その「面白さ」を扱う。だから、科学そのものをやってきた私たちよりも、むしろ人文系の君たちのほうが、このテーマに向いているかもしれない。「科学」と聞いただけで拒否するのではなくて、人文・理系関係なしに考えてみてほしい。
また、当ゼミはO先生との合同ゼミであり、イベント屋である。O先生がプロデューサー、私がパフォーマー‥‥になるのかな??