書評論文をどう書くか
web上で、書評をどう書くか、というのを調べてみた。3つのサイトから備忘録として引用(ただしナンバリングやインデント処理などははてなダイアリー記法にて改変)。
以下は、http://web.sfc.keio.ac.jp/~okabe/course/kinyuu/shohyou.htmlから引用。
書評の標準的な書き方
- 当該書籍のテーマの背景
- 書籍が行おうとする分析の視覚、ないし手法
- 主な結論ないし主張
- 批判すべき点、今後の課題
- 総括、ひとことで言えばどんな書物か
次は書評の書き方 -大学で書評を書いて来いといわれたのですが書き方がまっ- 大学・短大 | 教えて!gooより。
書評は分量にもよります。新聞の短い書評から、書評論文といわれるかなり綿密な検討と批判にまで到るものもあります。
短い新聞的なもの(1000字以内)の場合、これはほとんど議論を検討することはできません。一般的な紹介をして、背景を少し書き、この本の意義を簡単に述べることが中心です。あまり批判はできませんが、一言この本についての欠陥や課題を述べられるとベストです。
長い書評(1000〜3000字)の場合は、まず論文の構造・著者の目的から各章の要旨まで、すべて的確にまとめる必要があります。各章の要旨はあまり長くならないようにします。その上で、あなた様自身がとくに重要な点であると思うところを詳細に議論し、その議論の背景で何が言われているのか、ほかの論者との対比などをすることが不可欠です。その上でこの本の議論が妥当なものかどうか精密に批判します。
今書こうとしてるのは目標1300字程度‥‥微妙‥‥(^^;
以下、書評論文の書き方から引用。書評をまとめて卒論にする場合、ということを念頭にしているようだ。
作業の進め方
パソコン(ワープロ)で二つのファイル(文書)を作る。
- 一つは、本の構成にそって、ページ順にその内容を要約していくファイル。
- まず本の目次を入力し、そこに要約を書いていく。
- その際に、思いついたこと、ひらめいたことがあったらそれも必ずメモしておく。
- もう一つは書評論文の基礎となるファイル。
- このファイルには下記の項目を立て、それぞれの項目に該当するデータを入力していく。
- はじめはメモ程度でよい。ある程度データが蓄積されたら、あるいは発想が湧いたら文章化してみる。
- 「議論の展開」に関する項目(後述)では、第一のファイル(要約ファイル)での一段落一行の要約を土台にしながら読みやすい形に整形していく。
書評論文の項目 書評論文には、最低限、以下の項目を含める。
- 自分がなぜこのテーマを選んだのか
- どのような本を選んだのか
- 基本となるデータ(著者、タイトル、発行地、発行所、発行年)
- どのような本か(単著か共著か、研究書か啓蒙書か、どのような経緯で本になったのか:もともと博士論文だった等)
- 著者は誰か、どのような人か:経歴、職業、他の著作、学界での評価
- 著者の問題意識(問い)は何か、著者は何を明らかにしようとしているのか
- 基本的な問題意識(問い)は何か
- より個別的、具体的な問題意識(問い)は何か
- 著者はなぜそのような問題意識を持つにいたったのか、研究の動機、きっかけは何だったのか
- 研究史
- これまで、こうしたテーマでどのような研究が行われてきたのか
- 著者はこれまでの研究をどのように評価しているのか
- 到達点はどこか
- 未解決な点、不十分な点は何か
- 著者はどのような結論(問いに対する答え)を出しているのか
- 著者はそうした結論をどのようにして導き出しているのか(=方法論)
- データをどのように収集しているのか
- フィールドワークによる場合:
- 調査時期はいつか、調査地域はどこか
- 標本調査なのか、参与観察なのか、インタビューなのか
- 文献資料による場合:
- 使用した資料・文献はどのような性格のものか(一次資料か、既存の研究書か)
- どのような理論的な枠組を用いているのか
- 理論的な枠組があるのか、それはどのような枠組か
- キーとなる概念は何か
- どのように議論を展開しているか
- 本の構成はどのようになっているのか
- 各章はどのように展開されているか
- 評価
- どれほど鋭い問題提起をしているのか
- どれほど斬新な結論を出しているのか
- 論理の展開、実証の仕方はどれほど説得的か
- 研究史の中でどのように位置づけられるのか
- どのような点が新たに解明されたことなのか
- 解明されずに残された課題は何か
- 従来の見解の繰り返しに過ぎないのか、それとも定説を否定、修正するような新しい見解の提示があるのか