Two in the hand, One in the pocket

先日、新婚の知人宅でのホームパーティでちょこっとあれこれを披露する機会があった。カードをやったのだが、もう後ろから覗き込む子供やら「ちょっと待て。一番下のカードを見せろ」などと五月蝿い旦那やらでもうてんでグダグダだったので割愛するが、そのカードの少し後、なんとなく会話の流れで、ティッシュを丸めていわゆる『Two in the hand, One in the pocket』をやってみた。古典であり、その名前も単なる「コンセプト」でしかないので数多くの手順が存在するだろうが、ここで演じたのは庄司タカヒト『クロースアップマジック秘密のネタ本』(青春新書インテリジェンス) に載っている手順である。
やってみて思ったこと。やっぱり地味ではあるけど(笑)、いい手品だなぁと。古典だけのことはあるなぁ。派手なカードものなんかと違って客席どーんってことは絶対無いけど、手品のいいところがほどほどに発揮される小品。庄司さんの紹介してる手順もさらっとしていて、例えばユーティリティスイッチを1度ぐらい入れても良かったのかもしれないなどと思ってしまうけど、それは単にマジシャンの悪い癖であってそんなことしない方が良いのかもしれない。それはともかく、「流しのパートタイムマジシャン」としては、こういう、さらっとやれるレパートリーを少しずつ増やして行くべきなんだろうなぁ。
実演にかけたことが無い、(「手品やってる自分が好き」なんじゃなくて)「手品が好き」な人は、この『Two in the hand, One in the pocket』ぜひ一度お試しあれ。「ほどほど」の良さが味わえること請け合い。