ネット上の情報伝播速度

 それでも、トラブルの話はあまり聞かなくなった。僕も、この頃は腹も立たない。どうせ個人の書評なんか一般の人は誰も読まないのだ。みんながせっせと自分のブログを書いて、友達のページはタイトルと写真だけざっと眺めて適当にコメントする。そのほかは検索結果の関連する数行だけ読む。今のネットは、噂はもの凄くゆっくりとしか伝達しないし、ほとんどの情報は広まらなくなった。ようするに、ネタばれの実害は、昔のネットに比べればはるかに小さくなった、といえるだろう。良いか悪いかの意見ではない。

MORI LOG ACADEMY 2008年01月14日(月曜日)より。
メディア論関係で論じられることとは全く逆のような内容に思える。だが、体感的な部分で、そういえばそうだよなぁ、という気がしてしまう。特にブログが爆発的に広がってWeb2.0なんて言葉が出だした頃からかな。
メディア論で言う情報の伝播速度と森氏の言う伝播速度は、なんとなく、見ている領域や時間のスケールが違うのだろう、という気がする。領域って何だ、って言われても困るけど、感覚的なところで。だから、たぶん両者の主張は矛盾しないのだろうと思う。