マンガでわかる よのなかのルール(横山浩之)
- 著: 横山 浩之 (著), 明野 みる (著)
- 単行本: 143ページ
- 出版社: 小学館 (2011/3/18)
- 言語 日本語
- ISBN-10: 4098401223
- ISBN-13: 978-4098401222
- 発売日: 2011/3/18
- おすすめ度: ★★★★★
以前から、長男が読んでいた本だ。寝室にあったのを見かけて、ふと手に取った。ものの30分ぐらいで読んでしまった。
どんなルールがあるのか、気になってはいた。皮肉たっぷりのマンロー・リーフのシリーズみたいなもの(みてるよみてるとかおぎょうぎどうするなーぜ)かなー、という予想もあった。結果的には、似て非なるものだった。マンロー・リーフのは外国の作品だから、当たり前と言えば当たり前で、本作は日本的で平和な空気感がある。
見開きで1つのテーマが扱われる。縦書きで、右ページにテーマと解説文があり、左ページに4コママンガが2本。マルオ・エミ・トロ子は「善」で、タケシ・キョウスケは「悪」の例として描かれている。ただ、タケシはいいところもある。つまり、男の子が読んだと仮定すると、タケシを自分に投影できるような描かれ方をしていると言えるだろう。後半になるにつれて、タケシのいいところが描かれるようになる。
扱われているテーマは、例えば、
- 自分からあいさつをしよう
- 「ありがとう」を伝えよう
- 「ごめんなさい」を言おう
- 「いただきます」「ごちそうさま」を言おう
- 大人には「です」「ます」をつけて答えよう
- 朝ごはんを大切にしよう
- かっこよく食べよう
- 食べ物であそばない
- 早寝早起きを守ろう
- 行き先と帰る時刻を伝えよう
…などなど。非常によくできていて、大人が読んでもためになる。基本を思い出す、と言えばいいのかな…。また、恥ずかしながら、意識した事の無かった「ルール」もちょこちょこ出てきて、ごめんなさいな気分になったりもする。
そして、よくできていて、とてもためになるがゆえに、とても凹む。僕は何もできていない。どれもこれも。生きててごめんなさい。
ところで、4コママンガは基本的にはテーマごとに独立しているのだけど、ゆるやかに全体がストーリーになっている。というか、マルオ・タケシ・トロ子・エミの4人の複雑に絡み合った恋愛ドラマである(笑)。このあとどうなって行くのかがとても気になる。