「おぎ」や「はぎ」の話。

おぎやはぎ」の話ではない。注意されたい。

「おぎわら」さんという姓の方は多い。また、「はぎわら」さんも多い。同じ漢字なので、どちらの読み方をすればいいか、迷うことも多い。さらに「おぎはら」さんだったりもする。

 

 

‥‥と思いがちなのだが、そもそも「おぎ」と「はぎ」は違う漢字なのだ!

 

 

ナンダッテ━━━━━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━━━━ !!!!

 

 

‥‥と、つい最近知った。

いやほんと面目ない。

 

正解は「荻」「萩」。左下が「(けものへん)」なのが「おぎ」、同じく左下が「(のぎへん)」なのが「はぎ」である。

ちゃんと覚えなくては、と思い、それぞれ調べてみると、「荻」は河原でよく見かけるイネ科の多年草(あー、あいつのことか)、「萩」はマメ科の低木で秋の七草の1つ。

‥‥と言っても、僕を知る人には周知の通り、僕は生物感覚ゼロ、生き物音痴(?)なので、何と言うか、「植物に関する常識」が全くない。これに依存しない覚え方が必要だ。

漢字の成り立ちからすれば、「萩」は秋の七草つまり秋を代表する草だから、「草」+「秋」=「萩」、というのはまあいい(分類上は低木だから「草」じゃないはずだが、そんなこたぁどうでもいい)

問題は「荻」である。この草冠の下の「狄」だけで辞書に当たると、古の中国において、都の文化から離れた異国民を指す「西戎(せいじゅう)」「東夷(とうい)」「南蛮(なんばん)」と並ぶ「北狄(ほくてき)」という蔑称としての意味しか当たらなかった。しかし、そう言えば、この字を初めて入力しようとして使用した「文字ビューア」では、音読みの「テキ」ともう1つ、訓読みに「えびす」という読みがあったのを思い出した。日本語的にはそちらの意味なのか? と七福神の恵比寿様をイメージしながら国語辞典に当たってみたが、やはり「えびす」という言葉自体は、異国人、田舎者、情趣を解しない荒々しい人、という意味であった(恵比寿様の「えびす」の語源とのこと)。そういえば、「えびす」の漢字は「夷」「戎」とも書き、それらはそれぞれ西戎 、東夷に相当する。いずれにしても良いイメージではないらしい。そういうのが草冠をかぶるということは、「よそ者の草」‥‥「雑草」ぐらいのニュアンスなのだろうか。確かに、河原にうじゃうじゃ生えているイメージはあるWikipedia「荻」の写真参照)

 

なんか納得した。ここまで調べれば、今後、「荻」と「萩」を間違えることも少なくなるだろう。うん。結構頑張った。

ということで、最後に一言‥‥全国の「荻◯」さん、「萩◯」さん、今まで間違っててごめんなさい。