San Francisco1日目

さて今年もAGU(American Geophysical Union; アメリカ地球物理学連合)の秋季年会に参加すべくSan Franciscoにやってきた。恒例の旅行記である。
最近は、渡米する際にはESTAなる手続きをしなければならない。1度やれば2年間は大丈夫とのことで、今回は不要‥‥と信じていたのだが、直前になって不安になり、自宅(※以前のESTA手続き情報は参照できない状況)から、パスポート情報を入力して問い合わせ番号を照会する手続きをしてみると‥‥なんとびっくり、「そんなパスポート知らん」と言われてしまう。超あせって再申請をすると、最終段階で「このパスポートにはまだ30日以上の有効期限が残っているESTA登録がありますが、それでも再申請しますか?」と言われて「はぁ?」。結局、何事も無く入国できたのだが、あれは何だったのだろう。あと、すんなり入国できた一因は、昨年頂いたジェットマン師の教えに従って、「何しにきたの?」に対して "Sightseeing" ではなく "To attend a scientific meeting" と素直に答えたのがよかったのかもしれない。まごまごしてたら「えーじーゆー?」って日本語発音っぽく訊かれたので噴き出しそうになった(笑)。しかし、「scientistかprofessorか?」と訊かれて一瞬どう答えたらいいかわからんかった。素直にassociete professorって言ったら納得してたけど。
関空に話を戻す。チェックインカウンターでは電子化されたEasy Check-in機でチェックインをする。フライトの約2時間前に到着し、チェックインの画面を進んで行くと、座席を選ぶことに。ここで空席状況を見ると、エコノミーの選択肢が5席ほど示された。残り5席?
‥‥なん‥‥だと?
ということは、
暫く待ったら席が埋まる

でも俺のブッキングは済ませてある

やむを得ず上のクラスの座席に割り当てられる

(°д°)ウマー
‥‥と猿知恵を働かせ、一旦手続きを取り消して両替やトイレを済ませて、30分ほど後にもう一度やってみた。やはりそんな都合の良い話があるわけもなく、係員の人も付き添ってくれてしまったのでエコノミー席が残ってたので選択の余地なくそれになりましたとさ(笑)
KIXで出国ゲートを通過した後(つまり免税店などが並び、機内へのGateが並んでいるエリア)の店では、ワインを買える店は殆どない。北エリアには1つだけしかないと思われる。そこではメルシャンの「セパージュ(カベルネ)」というミニボトルしか買えない。しかしこれもやはりメルシャン・クオリティ。機内で注文(無料)できるRedwood Creekのほうが断然美味しい。Reservedの「むはっ」という芳香ではなく、バターのようなざらっとした舌触り。
出発は、あいにくの天気であった。フライト時刻は18時半だったので、その頃には低気圧も過ぎてマシになってるかな、と何となく考えていたのだが、甘かった。離陸15分後辺りからがくんがくん揺れ始めた。その中でもディナープレートの配膳が始まったのだが(これがまた手際の良いこと!)、機長から「添乗員もベルトして座れ」と命令が下り、結構な時間、サービスが中断。俺はプレートはもらえたがドリンクは目前で退却して行った。メルシャン・クオリティとは言え、買っておいて良かった。俺より後ろの人々は、食べ物にも飲み物にも長らくありつけず、気の毒だった。
ところで自画自賛だが、だんだんとこの機内食が上手に食べられるようになってきているような気がする。細野不二彦の「りざべーしょんプリーズ」の「チップの達人」の回だったかな?で、ご婦人が上品に機内食を食べるシーンが描かれるのだが、それを読んで以来、どうやったらエコノミーの機内食を上手に食べられるか試行錯誤しているのだ。その点に関連して、今回乗ったのはボーイング777-200だったのだが、なんとなくシート間隔が広く感じた。さらに今回の添乗員さんチームが個人的にはthe best I've ever seenなクオリティで、特にチーフっぽい男性CAさんがもうなんていうか惚れそうだった。
SFOの到着ロビーの端には公衆電話ブースがあり、そこにはコンセントがある。しかも無線LANもあるので、ここでチェックインの時刻までメール処理等々をした。これはt-mobileがサービスを提供しているようで、去年同様、pay as you goで使ったのだが、(あとで気付いたのだが)今年は同じt-mobile提供ながら別名の無線LANがあり、そちらでは45分間は無料で使えるようになっていた。ちっ。
さてホテルに到着し、部屋のネット環境を確認。イヤな予感が的中。wireful LANだった。今回持ってきたのはMacBook Air、つまりEthernetのソケットが無いのである。ということでやむなく、ユニオンスクエア近くのApple Storeへ。Mac歴は長いが、なんとApple Storeで買い物をするのは初めてである。まごまごしながらアダプタをGET。担当してくれた店員さんがとてもフレンドリーで助かった。ありがとうジェームズ君(仮名)。
それにしても、うちの職場は「英語の運用能力を確実にレベルアップできる」カリキュラムを組んでいるというのがセールスポイントなのだが、「英語の運用能力」って何だろう、と若干の疑問を感じていた。別に英会話ができるから運用できる、というものでもあるまい。「英語ができる」=「英会話ができる」的な図式はよく巷で見られるが、実際のところ、おそらくかなり多くの人にとって、英語能力を使う場では「読み書き」しか使わない。日本語の分からない外人と会話する場面など普通の生活の中ではまず無いからだ。俺自身は英会話は、とても苦手であるが、用は足りてるし、読み書きでも用は足りる。しかし「運用できている」とは思えない。そんなことを思いながら今日を過ごしてピンと来たことは、「運用できている」ないし「英語を実用化している」と言える水準は、「本人が英語を使っていてストレスを感じないこと」ではないかということだ。違うかな?
Apple Storeに来たついでに、一昨年に入ったジャズ・レストランの向かいにある、John's Grillに行ってみた。一昨年にJazz Bistroに入った時は、実は、当初はこちらに入ろうと思ったものの満席であきらめた、という経緯があったので、気になっていたのだ。2階へ通され、Fisherman's pastaとChardonnayを頼む。やっぱシーフード美味い。が、やはりアメリカには「アルデンテ」の概念がないことを再確認(^^; ジャズギターの生演奏(ただし伴奏はiPodか何かでやってた)を聴きながらの食事。うーん、確かに良いのだが、いかんせん、高い。チップ込みで$49になってしまった。これだったら、より「ジャズライブらしいステージ」を見ながらのJazz Bistroのほうがいいかなぁ。
宿に帰るに当たり、カリフォルニアなんだからワイン飲まなくちゃと近所で手頃な値段のワインを買ったらオーストラリアワインだったとか小さなアクシデントはあったが、宿に帰って各種原稿を書いたりメール処理したり家族とSkypeしたり。