MEETING: Catalyzing Interdisciplinary Research on Climate Change, Eos, Vol. 91, No. 34, 24 August 2010 (3)

シンポジウムは気候変動研究へのアプローチの再考を一層迫るものだった。参加者は、解決策がしばしば査読済みの科学的発見に十分に注意を払うことなく学界の外で作られたことを認識した。同様に、学界内で作られた解決策は、世間知らずのため社会的な諸般のプロセスや制約について無知であり、現実との調和を図ることができない。これを修復するため、学者達はビジネス・リーダー、政策立案者、ジャーナリスト、そして一般市民へ、革新的で効果的で持続可能な解決策を決定するのに重大な役割を果たす人々全てに対して、アウトリーチするようになっていかねばならない。気候変動を正確に記述するためには、社会における大学の役割について再考し、分野間の垣根を取り払う必要がある。その方法は、例えば、大学教員がその知識をよりうまく「通訳」できるよう訓練するとか、アウトリーチ活動を奨励するようなインセンティブの構造を構築する、などが考えられる。DISCCRのようなイニシャティブは、新しくPh.D.になる人々が、このような活動をしようと努力する中で使えるような、全コミュニティーのリソース、個人個人に合ったリソースを持てることを保証する助けとなる。そういった努力をニーズにあったサイズに調整する、という課題は残されている。
(以下は謝辞なので略/完)