H-IIAロケット17号機打ち上げ撮影ダイジェスト(2)

それにしてもネット環境が劣悪である。宿泊していたホテルのロビーの無線LANはよく落ちるがまだ使える。しかしプレスセンターの無線LANが、Windowsマシンしかつながらないという有様。昔のMacならそういうことはよくあったが、MacOS Xになってからは考えられないことである(なぜなら要は中身はLinuxだからである)。逆に今時どうやったらWindowsしか受け付けない無線LANが作れるのかを知りたいぐらいだよ三菱重工

May 19

朝からロケットに乗って鹿児島市内へ繰り出した。ロケットという名の水中翼船があるのだ。滞在延長に伴って、どうしても鹿児島市内で調達しなければならないものがあったのだ。案外さくっと終わったので、午後のロケットで種子島に帰ろうとしたら、船着き場がえらい混雑していた。何かと思ったら、前の便のロケットが「何か」に衝突し、引き返してきたらしい。「何か」とはおそらくクジラであろう、とのこと。
種子島到着後、レンタカーの延長手続きを済ませ、一路「鉄砲館」へ。種子島は鉄砲伝来の土地である。種子島に詳しくなった。「わかさ」という名の刀鍛冶の娘の活躍が無ければ日本の鉄砲は作れなかった(日本に「ネジを切る」方法をもたらした)という話だ。他にもいろいろと勉強になった。
夜は「あかつき」関係者とインフォーマルな懇親会。窓口になってもらっているS藤さん以外に誰ががいらっしゃるか分からなかったのだが、予算管理のA部さんやプロマネの中村さんが居て驚く。予想通り手品を注文されたので(笑)、アンビシャスカードを演じた。トップCを2回ほど使ってみた。怖かったー

May 20 (Daytime)

宿をチェックアウトして竹崎展望台に機材を搬入。ロケットが予定通り打ち上がるかどうかの第一関門は、この日の13時に予定されている機体移動ができるかどうか、である。機体が射点にセットされてから打ち上げまでの作業工程は文字通り秒単位で決まっているため、機体移動が遅れると打ち上げ時刻が遅れる‥‥わけにはいかない。だから機体移動の可否が第一関門なのである。機体移動が中止になれば、撮影機材の荷解きもせずに帰ることが決定である。
13時。ロケットが組み立て棟(VABと呼ぶ)からそろりそろりと出てきた。500m近く移動する。最後の微調整は時間がかかっていたが、完了したようだ。まずは第一関門は通過、である。機材の荷解きと動作チェックを始めよう。