十数年ぶりの「火星隕石に生命の証拠」その2

JAXA月探査情報ステーションブログの新着記事。日本語でこういう立場の人々から配信されるニュースが読めるのはありがたい。こういう記事は(少なくとも今の)新聞記者に書かせてはダメだ。

09/12/02: 火星隕石に新たに生命存在の証拠を発見

NASAが1996年に「生命の痕跡みーつけた」と発表したが、それに対する否定論の根拠になった話を、地道な分析によってひっくり返そうという試みのようだ。
オレにとって生まれて初めての学会発表というのが、1999年の夏のこと。この初めての研究発表は、アメリカ・カリフォルニア州パサデナ市にあるカリフォルニア工科大学での、火星に関する国際会議であった。しかも口頭発表であった。初めての発表が国際会議で英語で口頭発表なんて、今から考えると、考えられない(←何か変な日本語だが)。
それはともかく、その国際会議では、くだんのALH84001の(最初の)生命痕跡説が提出されてさほど経っていない時期だったから、Biological Potential(生物存在の可能性)と銘打たれたセッションは、それはそれはもうアツい議論が戦わされていた。地球外生命体というとすぐにオカルト・ビリーバーたちが群がるが、そんないいかげんな態度ではなく、きちんとした「科学的態度」で問題の解決を目指す会場の雰囲気に、あるいはオカルト屋さん達を遥かに凌駕する熱意に、なんというか、感動した覚えがある。