日本の特許黒字が世界2位に

NIKKEI.NET5月12日(月)より。

日本の特許黒字、世界2位・06年、過去最大の5358億円

 日本の「特許収支」の黒字が2006年暦年で過去最大の約46億ドル(当時の為替相場で約5358億円)となり、米国に次ぐ世界2位の黒字国に浮上し た。06年度の黒字も最大の約6128億円で、日本が特許を活用して海外からおカネを集める時代に入ったといえそうだ。ただ日本企業が海外子会社から受け 取る特許料が増えており、知的財産で国際的に稼ぐまでには至っていない。
 特許や商標、著作を含む知的財産の使用料について、海外から受け取った額と海外に支払った額の差を計算したのが特許収支。国際収支統計の項目のひとつで、企業が保有している技術の国際競争力を示す指標として使われることが多い。(07:01)

なお本紙上では、もっと長々とした記事だった。上の文中で書いてないこととしては、

名目GDPに対する比率で言えば、3位4位の国々に負けている=つまり国の経済の豊かさに比べると知財で稼げているとはまだまだ言えない

といったことがあった。
このニュースは気になったのでわざわざ図書館で本紙の記事を眺めてみたんだが、日経だから具体的な数字のデータが大切なのはわかるけど、縦書きで数字を(つまり漢数字で)連発されても全然わからん。なんとかならんもんか。あれは慣れの問題ではないと思うぞ。

インターネット上の世界とリアルの世界の、概念的なもの・ことも含めた進歩の度合いの差は、開く一方である。まだ考えはまとまりきっていないのだが、少なくともわかることは、リアル世界では(未だに)知財ビジネスを「これからの商売形態」だとして推進している一方で、ネット上では知財ビジネスは「既に終わった古いビジネスモデル」になりつつある、ということだ。この差はどんどん広がるのだろう。しかし、根拠は薄弱だが強く予感されることは、多くの人が望む方向へ世の中は動くだろう、従って、情報を独占することによるビジネスモデルよりは、情報を共有することで新たな価値を生み出そうとするモデルのほうが、より将来性があるのではないか、そして「非独占による情報価値の拡大再生産(の循環)」というのは文明としてあるべき姿なのではないか、ということだ。問題は、後者の姿がはたしてどれだけ「ビジネス」として「カネ」を「短絡的に」生めるか?ということだろう。