『Five Card Polka』の小咄の私案の試案を思案した

あるマジシャンが観光でラスベガスに行きました。ちょっと変な雰囲気のカジノに入りました。ところが彼が童顔で子どもと思われたのか、ディーラーはからかっているとしか思えないこんな手札を彼に配りました。ジョーカー、ジョーカー、ジョーカー、ジョーカー、ジョーカー、全部ジョーカーでした。ファイブカード?いやいや(笑)。
彼はムッとしながら、さてどうしたものかと考え始めた矢先、ディーラーが『チェンジは?』と聞くので、どれでも一緒だけど、1枚だけ場に投げました。するとどうでしょう、ディーラーは赤いカードを寄越したのです。青いカードを使っているのに。テーブルの他のお客もニヤニヤしながらこのやりとりを見ています。バカにするのもいいかげんにしろ、とアタマにきた彼は、封印しておくつもりだったマジックテクニックで対抗し始めました。1、2、3、4‥‥ほらこんな風に、1枚ずつ赤いカードに変化させていったのです。1、2、3、4、これが2枚目。1、2、3、4、これで3枚。1、2、3、4、これで4枚とも赤くなりました。そして彼は勝負に出ます。チェンジで配られた赤いカードは、スペードのエースでした。彼が勝てるもんならやってみやがれと誇らしげに公開した手札はロイヤル・ストレート・フラッシュになってました。