初めてのレクチャー会

先日、某有名プロマジシャンを囲むプライベートレクチャー会に、ありがたいことに、声をかけて頂いたので、大喜びで参加させてもらった。
※以後、プライベートなので敢えて名前を伏せて『X師』とさせて頂く。

後で聞いたのだが、通常のレクチャーでは、むしろ『レクチャーショーを見せる』というような場合が多いそうだが、今回はたった6人で囲む場だったこともあり、普通考えられないほどの、かなりくつろいだ場だったらしい。実際、半分以上、『X師、大いに語る』というかんじだった。マジックおよびマジック業界についての、師の考え方や見方を聞かせて頂いた。

終了後の宴会も含めて、プロマジシャンに、自分のルーティーンを披露して、添削して頂くという、おそらくめったにないであろうという贅沢な会となった。

『レクチャー』として、オレが得たことや、師が語ったことばを、オレの解釈とオレの言葉で書いておく。

・(ルーティーンについて)良くするのは難しいことも多いが、悪いところを直すのは簡単である。特にパター。現象をはっきりと伝えるために必要なことだけをしゃべろう。
・また、特に笑わすための小ネタやギャグは、はっきり『ハイここ笑うとこですよ』とわかるようにやらないとダメ。また、投げっぱなしもダメ。予想外のリアクションだったとしても、対応できる力量が必要だし、そもそも客のリアクションが想定の範囲外になるようではダメ。
・その意味で、アウトを考えるのは重要。しかし、それらを含めてルーティーンを作品として完成させてしまうのは重要だが、ずーっとそればっかりやっていては進歩が無い。一度『完成』しても、どんどん磨いていかなければいけない。
・(カウント系統の話題で)軽くカジュアルにやらないと、その技法をやる意味が無い。
・仕事を少なくする。
・空気の読めないマジシャンが多いらしい。中には客を客と思ってないような人もいるとか‥‥これには正直、大変がっかりした。そこらへんがマジシャンとしての適性として、一番大切なことだと思っているのに。
・動作とキャラと現象が、それぞれ乖離しないように。
・『初心者向けの』『簡単な』セルフワーキングネタの場合、往々にして、不自然な操作が入ってる場合が多いが、たった1段、操作を減らす(別の方法に代える‥‥場合によっては操作や技法をする代わりにしゃべりに組み込むとか)だけで、見違えるような作品に変わることも多い。

ああ、他にもいろいろあったんだけど、イメージがうまくことばにならない。特に、各参加者が持ちネタを披露して添削してもらっている時の、そのポイントや考え方は、まさに『人の振り見て我が振り直せ』であった。