実験初日、そして検討

18時過ぎに断念。未だ青い夕焼けは作れず。袋をばさばさやって細かい粒子だけを飛ばす予定だったが、本体の砂もかなり細かいし、ファンの風圧で飛ばない奴なら落っこちるだけだから、細かくしたければファンの電圧を下げればよいので、えいやっと袋の砂を全部投入。ということを1回してみました、というところでおしまい。

ばさっといっちゃうと、はじめは非常に透明度が悪いのだが、5分ほどで落ち着く。というか管内が『晴れる』。晴れると言っても当然、細かい奴は飛んでいて、実際、ふたをあけるともわもわっとけむりが出る。

ていうか、なんか、青くなる気が全然しないんですけど。

誰だ火星の夕焼けが青いなんて言った奴は!責任者出てこーい!

ちなみに日本の火星研究業界の若手スーパースターのO氏の研究によれば、ダストは高度約15kmぐらいまで上がっているそうだ。混合比もそんなにばらばらではないし層状にもなっていないように思われたので、えいやっと『高度15kmまでダスト分布一定』と思ってしまえば、火星における夕焼け時の、ダスト層内での光路長は、約319.25km、まぁだいたい3×10^5mである。実験管がだいたい1.5mとすれば、光路長が2×10^5分の一となるので、τ=nσhと仮定すれば、実験で必要な数密度nは、実際の火星での数密度の2×10^5倍、ということになる。えーマジでー。そんなに多かったら一次散乱の仮定はかなり危ないぞ。でもまぁそれはまあいいか。とにかくできるだけ多く突っ込めば良いとしよう。しかし、そうなると今度は光源が厳しいなぁ。野外用のハロゲンランプに変えようか。スペクトルのキャリブレーションは、1にノーマライズするのは無理だが、定数倍を残して特徴だけを見るという、こないだの学生実験の時の方法でいいだろう。この場合、白色光サンプルとしては、スペクトル分布の形だけわかればいいので、ライトの前にちっこい穴を開けた紙でも置いて、それを測定すればいいだろう。