『ミクロとマクロをつなぐ』蔵本由紀著、岩波講座「物理の世界」シリーズ、統計力学1

この本は(・∀・)イイ!!
熱力学は、古典物理学の中では、『完成された体系をなす学問』と言われ、その理論体系の『美しさ』を説く教科書や講義が多い。というか殆んどそうであると思われる。カルノーサイクルから温度の定義をして、Maxwellの関係式があって、熱力学ポテンシャルがいっぱいでてきて、関係式やら変数やらがうじゃうじゃ湧いてきて、結局意味不明になる。
しかしこの本は、そういうスタンスではない。もうね、この時点でスバラシイ。だって、温度の定義で始まらないっていうだけでもう感涙。『熱力学は何を言おうとしているのか』『熱力学で何がしたいのか』がよくわかる。
まだ前半の熱力学の部分しか読んでいないが、この前半部分だけでも、お買い得!!だ。