3/11(金) 18:55-20:54 TBS『スーパーフライデーお笑いネタの大辞典』

ふじいあきら師匠が「お笑いネタの大辞典」に出てた。
つかみで「口からトランプ」をやった瞬間、「それはパクリだろう!」という場内アナウンスが。そして、「口からトランプ」の元祖が怒ってるぞ!という紹介でビル・マローン師登場。げげっ!!そんなんでいいのかマローン師。しかもお笑い番組だぞ。
結局、ふじい師が、最近やってる「百万円メモ用紙」のネタで出現させた一万円(本物)でマローン師を買収して、マローン師あっさりニコニコ納得というオチだったんだが、いいのかな〜(笑)

以前からふじい師は「口からトランプ」は「ちゃんとお金払ってレクチャーで習った」と言ってたし、そのフリはどうかという気も。まぁ、ふじい師本人が以前から、「パクリは良くない」「本来は、ちゃんと原案者が誰なのかはっきりさせないといけないと思う」という主旨のことを言っていたので、それを解決する一つの方法として、番組上のこの演出を受け容れたのかもしれないなぁ、などと思ったが、なんかふじい師にダーティなイメージが植え付けられそうな気がして、ちょっと複雑な気分に。

その「マジックコーナー」ではマギー審司師がトップバッターとして、「本気のマジック」を見せていた。‥‥おいおい!ティ◯ト見えてるよ!! 「見たよ」っていうマジシャンな人達にはDLがダメだという意見を述べている人がちらほらいたけど、あんまりそうは思わなかった。『ロイヤル・ロード』方式に近いDLをやってたんだけど、普通の非マジシャンは気にしないことのような気がする。ま、私も良いDLだとは思わないけどね。

で、ふじい師の出番、というときに前述のようにビル・マローン師が出番を奪うという形で、マローン師のステージになる。あのカットでのカードコントロール、使えそうな予感!!それにしても、編集でカットされて断片でしか流れなかった演目が実は一番凄いネタだったんじゃないかと思うのだが如何か。まぁお笑いの番組だからマジックが凄くてもどーでもいいことなんだろう。

で、ふじい師名誉挽回のステージに。『憧れの』マローン師を前に、サンドイッチ現象のルーティーンを演じてた。以前おすピーでやってた演目だけど、その時は4回目にパスを使ったビジュアルなサンドイッチがあったんだけど、省略されていた。編集でカットされたのかもしれないけど。ジョーカー2枚を半分突き出した状態でやってみせるサンドイッチ(ケン・クレンツェルのアレの応用と思われるやつ)は、前のバージョン(の見せ方)のほうがカッコイイと思った。

でも最後に『元祖』の前で緊張したのか、「口からトランプ」をミスってたのが、衝撃的だった。どうしたんだ師匠!?

ところでこの「マジックコーナー」のオープニングで、「マギーvsふじい対決!」ということで、ふたりで並んで交互にネタを披露する(ふじい師ちゃんとマジックやる⇔審司師マジックもどきをやる)というのがあったが、審司師のキャラもふじい師のキャラも両方とも際立つというか相乗効果で、かなり面白かった。今後もやってほしい。

それにしても、番宣で「久本絶句世界最速(秘)マジシャン初来日」とあったのだが、まぁマローン師のことでしょ?何が「世界最速」だったんだろう。口からトランプを出す速さのことだろうか。確かに速かったが。

ギミックの難しさ

id:dr-kojiさんとこに興味深いコラム発見。
http://d.hatena.ne.jp/dr-koji/20050313#p2

確かにギミックは、私も「簡単」とは思わない。むしろギミックを使うことにより難しくなることの方が多いように思う。
どういうことかというと、テンヨーもののように、いかにもマジックに使いそうなアイテムは別として、普通のノーギミックなものに「擬態」したギミックの場合に限定して言えば、「現象を起こすこと」はノーギミックの場合に比べて簡単になるだけでなくビジュアル性も向上し、大きな効果を得ることができる。

しかしその前後が格段に難しくなる。現象の前後というのは、「導入」と「処理」とでも言えばいいかな?
例えば、先のid:dr-kojiさんが例に挙げ(かけ)ているスベンガリデックの場合、絶対に観客には手渡せない。ならば、手渡さなくても客が暴動を起こさないように、「収束感」というか「着地感」を持たせないといけなくなる。しかし、ギミック特有の不可能現象、つまり明らかにテクニックのつけ入る余地がないような現象を目の当りにすれば当然客はトランプが怪しいと思う。これを解消するのは容易ではない。ここで挙げたのは1点だけだが、この演目だけでも、他にも多くの『現象以外の難題』が口を開けて待っている。

「現象」そのものを起こすこと自体に困難がある、というか修錬が必要な場合がある。代表例としては、カードならUltimate 3 Card Monte、コインならシ◯ルものになるだろうか。

松田道弘師は「あそびの冒険」シリーズで、「技法は裏切らない」と言い、ネルソン・ダウンズ師の「ギミックなんて捨ててしまえ、5本の指だけに頼れ」という御言葉を引用していた。

‥‥そこまで言わんでも、とは思うけど(笑)