ギミックの難しさ

id:dr-kojiさんとこに興味深いコラム発見。
http://d.hatena.ne.jp/dr-koji/20050313#p2

確かにギミックは、私も「簡単」とは思わない。むしろギミックを使うことにより難しくなることの方が多いように思う。
どういうことかというと、テンヨーもののように、いかにもマジックに使いそうなアイテムは別として、普通のノーギミックなものに「擬態」したギミックの場合に限定して言えば、「現象を起こすこと」はノーギミックの場合に比べて簡単になるだけでなくビジュアル性も向上し、大きな効果を得ることができる。

しかしその前後が格段に難しくなる。現象の前後というのは、「導入」と「処理」とでも言えばいいかな?
例えば、先のid:dr-kojiさんが例に挙げ(かけ)ているスベンガリデックの場合、絶対に観客には手渡せない。ならば、手渡さなくても客が暴動を起こさないように、「収束感」というか「着地感」を持たせないといけなくなる。しかし、ギミック特有の不可能現象、つまり明らかにテクニックのつけ入る余地がないような現象を目の当りにすれば当然客はトランプが怪しいと思う。これを解消するのは容易ではない。ここで挙げたのは1点だけだが、この演目だけでも、他にも多くの『現象以外の難題』が口を開けて待っている。

「現象」そのものを起こすこと自体に困難がある、というか修錬が必要な場合がある。代表例としては、カードならUltimate 3 Card Monte、コインならシ◯ルものになるだろうか。

松田道弘師は「あそびの冒険」シリーズで、「技法は裏切らない」と言い、ネルソン・ダウンズ師の「ギミックなんて捨ててしまえ、5本の指だけに頼れ」という御言葉を引用していた。

‥‥そこまで言わんでも、とは思うけど(笑)