樹木の高さの原理的な限界

「地球大紀行」の第6集「巨木の森・大地を覆う」で、「世界最高の木」(※値段ではない)が紹介される。100mを超えているらしい。
よく考えると、水をてっぺんの梢まで引っ張り上げるのは、かなり大変だ。どんなポンプを使っても、普通に吸い上げる限り、水は10mちょいまでしか引っ張り上げられない。「トリチェリの真空」というやつだ。100mの高さまで水を吸い上げられるのは、毛細管現象のお陰である。
今の若い子は「毛細管現象」と聞いても「は?何それ?」みたいだが。
でも、毛細管現象で引っ張り上げるにも、限界があるだろう。その限界は、物理的に決まるのではなく、木の都合で決まる気がする。詳しいことは知らないが、たぶん、毛細管現象だけで考えれば、管の内径が細くなればそれだけ水面を上げられるのだろうが、ある程度以上の太さ、すなわち水量がキープできなければ梢の新芽は生育できないだろう。その水量は植物生理学(っていうジャンルはきっとあると思う)の知識を使って、ある程度の目安ぐらいは理論的に計算できるだろう。
樹木の高さの原理的な限界は、そんなこんなで「計算」できちゃうんじゃないかという気がするのだがどうか。