San Francisco1日目「ほーら長丁場じゃん」

数日前の日記で誤解を生む表現があったので訂正。帰りは、サンフランシスコを「出国」するのが(現地の)金曜で、関空に「帰国」するのが(日本の)土曜であります。

こんなふうに時差(JST-17h)があるので、一日の活動をいつ「締め」たらよいのか、いつまとめを書くべきかよくわからん。なので、Pasific Standard Time (PST: UT-8) の21時に区切りをいれることにしよう。JSTでは、んー、14時ってことか。

さてまず発表ポスターの印刷であった。先週末の不具合は、結局、ポスター印刷用マシンがMac OS 10.3.9だったためだと思われる。なんとかかんとか、手元のマシンで所定の用紙サイズでのPDFファイルを作って読ませたのだが、グラデーションを含む何かの作業が苦手のようでハングアップしてしまう。もう一度手元のマシンに戻り、PDF2ページだったファイルを1ページずつに分割し、なおかつ読み込むソフトウェアをAcrobat Readerでなくプレビューにしたところ、万事解決。ふちの白いところを手作業でカットしておしまい。

昼過ぎに関空に到着。早過ぎてUAのチェックインカウンターには誰もいない‥‥1人ぐらい置いとけよどんだけ儲かってないねん‥‥

空港ゲート付近で、E-mobileを使って各方面へメール送信しまくる。中でも、(朝からやっているのだが)1回生ゼミ・2回生ゼミを遠隔操縦するのが大変。

TSA対応のロックを2つ購入。うっかり色も形も同じなのを買ってしまったのでカードキーをどう区別するか悩む。

機内で早速あれこれ忘れ物に気付く:スリッパ、ハンカチ、首枕、GATSBYのウェットティッシュ、外国用財布。どれも大したものではないのだが、いわゆるQOLを高めるための小道具たち。

機内では通路側シートを確保。内側に座っていたのはメキシコ?のご家族‥‥というか、ママさんと赤ちゃんと幼児と少女。国際線で最も隣り合いたくない客である。しかも、幼児と赤ん坊というのは我が家と同じなもんだから、「そろそろおむつ交換かな」「まだ寝ないから騒ぎだすやろな」などと次に何が起こるか読めてしまうので、要らぬ親切をしてしまう(^^; 案の定、ほとんど眠れなかった。とは言え、降りるときに"¡Adiós!"が出なかったのが悔やまれる。カリフォルニアに来るときには、英語だけでなくスペイン語も復習しよう。

ところでボーイング777だったのだが、前の座席の下、足下の手荷物置き場って、こんな狭かったっけ?救命胴衣入れの金属箱がめっちゃ邪魔。こんな形だったっけなぁ。

それにしても、今回は自分史の中では2番目に乱気流まみれだった。2003年にパサデナに行った時は一晩中ぐりんぐりん揺らされたが、それよりは「とびとびだった」のでマシだった。だがことごとく夕食・朝食その他機内サービスのタイミングを直撃。こういうとき、フライトアテンダントの皆さんの手際の良さが光る。

ついてから、入国手続き。審査のカウンターでは、目的(Sightseeing)と日数(5days)、所持金(500dollars)ぐらいを言えたらいいのだと思っていたが、今回はえらいつっこまれてしどろもどろだった。曰く、「目的は?」「観光っす」「どこ見るの?」「えーっと‥‥サンフランシスコ」「一人で来たの?」「そうですよ」「誰かと観光するんじゃないの?」「えーっと、同業の友達と‥‥」「名刺持ってる?」「ありますあります」‥‥みたいなやりとり。一人で来ちゃいかんのか。

仕事で来たっていったら急に話がややこしくなるから、学会で来る時は「観光」と言っておくのがセオリーだったのだが、再考の余地ありなのか。

預けていたポスターが荷物の回転台から出てこないのも例年通り(笑)サイズが変だから「変なもの」として別カウンターから出てくるのだ。同業者は熟知すべし

ロビーに出た瞬間に、T-Mobileの「その場限りのアカウント(Pay as you go)」を取得して、再びあちこちにメール。日本では朝の5時ごろだが気にしない。特に1回生ゼミのリモートコントロールと事務処理に勤しむ。本当に、どこでも仕事ができてしまう。良いのか悪いのかよくわからんが、とにかくIT革命すごい。

いきなり宿に行っても早過ぎてチェックインできないので、空港内のフードコートで昼食。Lori's Dinerだったが、フードコート式というかセルフサービス式というか、自分でトレイで運ぶスタイルだとチップを気にしなくて良いから気が楽だ。

宿は、去年と同じくGalleria Park Hotelであるが、さほど安くはないがさほど高くない価格帯で、非常にナイスな立地条件にある。AGU FMに来る時の常宿にしようかと思う。15時に宿にチェックインしてベッドにフェイドイン。2時間ほど気絶。

起きてこのブログ原稿を急いでがーっと書く。18時になり、‥‥そうだこのホテルにはWine Hourがあるじゃまいか (°q°
聡明なる読者諸兄姉にあらせられましてはご賢察の通り、昨今はワインのウェーブが来ているわけで、ここはタダ酒、行かずんば非ず。報告書のネタを考えるのは赤ワインの力を借りて!ということでメルロー飲んできた。報告書のネタ作りはもちろん進んだ(ロビーでワイン飲みながらノートPC広げて仕事したのだ)。ワインの力というより、ワインを飲む姿勢というか体勢が、普段の仕事のときには絶対にしない姿勢なので、それが刺激になったような気が、結果的にはする。散歩しているときにアイデアが、というのと同じようなもんだと思う。

そんな折、同じところに居たあんちゃんたちに声をかけられた。Wine Hourと聞いて最も恐れていた事態である(笑)。話している言葉からするとスペイン語=メキシコとかアルゼンチンかな、と思っていたのだが、ブラジルから来たらしい。1人はこのへんのホテルで働いていて、一人はその友達で世界中渡り歩いてるとか。なんとか一応のコミュニケーションをとったが、難しいねぇ。
特に、心の弱さが出るのが、"…And you?"に相当する発問。声をかけてくるあんちゃんたちは、オレに対して質問してくれるんだが、そこで一段落したときに、「で、あなたは?」とこちらから訊き返すことだ。弱腰で「早く終わんないかな」なんて思っていると絶対にできない。それじゃダメなのである。実際、そんな感じでしばらく変な空間があって、「はっ!」と気付いて訊き返して、会話がまた弾んだんだが、危なかった。ちょっと大人になれた気がしたのはヒミツだ(笑)

部屋に戻って、各種の書き物の仕事(通信含む)。書いては消し、書いては消し、を繰り返しながら、卑屈な自分を探し当てる。根拠の無い自信は断じていかんが、卑屈なのも同じぐらいいかん。鹿児島のことばで「はし!」として且つ「たましき」でないといかん。今回、こういうタイミングでこういう海外出張があるのも、何かの「縁」なのかもしれない、と考えるなら、せっかくの旅行なので、いろんな深呼吸をしようと思う。