ニーチェのルサンチマンとは


ニーチェは「強者」の貴族的道徳は「わたしはこんなことができる」だから「わたしはよい」ゆえに「わたしのようにある、できることはよい」という自己肯定から善をモデル化し、その欠如、不足として悪をイメージするのに対し、「弱者」の奴隷道徳は、「あいつは敵、迫害者だ」だから「あいつはわるい」ゆえに「あいつと対立するわれわれは正しい」という憎悪、他者の否定から悪をモデル化し、その否定、反対者として善をモデル化するとして、後者の善の基礎にある怨恨感情をルサンチマンと呼ぶ。そこから奴隷道徳の善は、否定の意志、憎悪を常に隠し持っているため、抑圧的、欺瞞的、病的だとして批判するのである。
はてなキーワード「ルサンチマン」(の今日現在の記述)より。