クリームクリームソーダーVol.12 反省会場
ありがたいことに何度か声をかけてもらっていたのだが、なかなかスケジュールが合わず出演することが叶わなかったこのイベント「クリームクリームソーダー」。今回ようやく都合がつき、久々に出演させて頂いた。今回で3回目の出場となる。一介の趣味手品人のオレにこのような場を与えてくれるカフェバー『kacamata』さん、およびイベント仕掛け人のdj.p.k.g氏、そしてもちろんお付き合い頂いた全てのお客様に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
今回はハロウィーンスペシャルということで、仮面ライダーの気ぐるみで挑んだ。むちゃくちゃ暑かった。
- Olram Bank Night (ゆうきとも)
- 親指ベンディング (オレ)
- オレのメンタルフォトデックルーティーン
- ベンディングペン (J. Cornelius)
- メンタルフォトデック (R. W. Hull)
- マンモスカードのコーナー
- Weighted Aces (G. Wilson)
- Overture (P. Goldstein)
- Twisting the Aces (D. Vernon)
- ラブラブ花占い (オレ)
- びっくりデカ耳、をやりかけてやめるやつ
- いつものポケットリング (オレ)
ご覧になった皆様、手品人・非手品人を問わず、ご意見・ご感想・ご指導・ご愛のムチ等々お待ちしております。
今回の狙い
前回、プロデューサーdj.p.k.g氏に指摘された「オマエの手品は何なんだ」という命題にチャレンジすべく、「自信を持ってやれるネタ」を並べた初登場のときのプログラムに近づけ、さらに以前から温めていたネタ「マンモスカードで演じる普通のカードマジック」を投入。あと別の意味で「オレにしかできない手品(!!)」ということで、秘技「親指ベンディング」も投入。あくまでも手品と言い張るつもり。
総括
- マンモスカードのコーナーは、p.k.g.氏から「現象がわかりやすかった」とお褒めの言葉を頂く。素直に嬉しい。うほほーいほめられちったー。
- しばらく前に、ようやく「一般的な生活の中において、手品をするという行為は、やはり普通ではないのではないか」ということに気づき、ここ半年ぐらい殆んど人前で演じていなかった。さらに(言い訳にもならないが)(柄にも無く)珍しく多忙だったので、主にメンタル面で準備不足で、勘が戻らないまま演技に入ってしまった。
- 演技に入る前のつまづきが修正できないまま、というか「動揺カスケード」状態で終了。全くの不完全燃焼。機会があれば今度こそ‥‥!
以下、反省。
ショータイム開始の少し前までお子さんが居られたため、プログラムをどう変えるかと慌てる。結局開演前に帰られたので、予定通りのプログラムになったのだが、慌てた心を落ち着かせることができないままの登壇になってしまった。この程度のことで動揺してしまうという、その点がまず最初の失敗。その点、りきちん氏を見習わなくては、と思う。っていうかフライングライトいいなぁ。オレの中では「りきちんといえばフライングライト」だなぁ。
冒頭の挨拶が上手くできなかった。気の利いたことを言おうとして失敗。
その動揺のためか、あわてて道具箱を開けてしまう。予定では、道具箱を開ける前に、いきなり親指ベンディングをする手はずだったのだが、箱を開けてゴソゴソし始めてしまったので、やむなく Olram Bank Night から始めることになってしまった。この作品は道具説明から始める必要があるので、結果としてわが心の師匠・ふじいあきら師の格言「最初の現象が起こるまでに30秒以上かかってはいけない」に違反することになり、さらにあせってしまった。
その焦りのためか、お客様とのやりとりが重要なこの作品で、余計なことを言って会話が流れるなど、上手く絡めなかった。以前からこの作品では想定される各ケースに応じてある程度のセリフを考えてはいたのだが、ひょっとするとこの作品こそ台本が必要かもしれない、とも思った。
親指ベンディングは成功、と思う。
確かこのあたりで、あまりの暑さ(人前に出ると暑いものだ)と、お客様の声がやや聞き取りにくかったため、かぶってたのを取った。だがこれも、お客様を現実に引き戻してしまったようで、ふいんきを悪くしてしまった。聞き取りにくかったとは言え演技に支障が出るほどではなかったのだから、暑いのは我慢すべきであった。マジシャンは「つかの間の夢の空間」を創るのが仕事なのである。
ベンディングペン〜メンタルフォトのルーティーンは久しぶりだった。前回の反省を生かしてベンディングペンのハンドリングを改定して行ったので、それは上手くいったのだが、久しぶりのためか焦りのためか、しゃべりが上手くいかなかった。
ある意味一番得意な?しゃべりの失敗続きの動揺のためか、メンタルフォトでは、こんなところで!?!?という場所で、考えられないミス。ここはホンマもう帰りたかった。。。。
Weighted Aces は思ったより反応が良かった。後半のいわゆる Dr. Daley's Last Trick のパートでの受け具合は、さすがクラシック!という感じである意味納得なのだが、前半の「科学マジック」のところで結構受けていたようだったのが意外。マンモスカードでこの現象が起きるということが意外だったのか、それとも作品自体の良さなのか。それとも受けてると思ってること自体がオレの勘違いなのか。
Overture は‥‥どうやったら面白さというか不思議さが伝わるのだろうか。やはりわからない。スルー・ザ・バック・フラリッシュ(?)はどうだったんだろうか。
ラブラブ花占いは、もともと結婚披露宴用の作品なので、できればカップルさんがいてくれれば以前から練っていたパターでいけたのだが、やはりそうはいかず、今回初めてカップルじゃないバージョンのパターを試みた。設定としては悪くないと思うのだが、やはり初めてだと上手く表現できずしゃべり過ぎてしまう。今後ともマンモスカードものを主力の一つとするならば、これも台本をつくるべきか。あるいはひょっとすると、アンダー・ダウンを花占いに見立てる(これは松田光伸氏のアイデアらしいが)のに代わる新しい「見立て」を何とか案出できるまで(結婚披露宴以外では)演じないのが本筋か??
「びっくりデカ耳をやりかけてやめるやつ」は、一度やってみたかったのだ。だが入れる場所を間違った。さらに動揺で目線が泳いでしまい、説明書を出した頃には「なんか見ちゃいけないのかな」的な感じで会場が引いてた。こういうのは本当に堂々とやらないと「笑うとこですよー」というのが伝わらないのだな、という思いを新たにしたのは終わってから。
ポケットリングで何とかふいんき(←なぜか変換できない)が挽回できたようなので、全体としては、イベントに少しは貢献できたかな?というところか。
ショータイム前後には、りきちん氏、あぶく氏ともにテーブルホップ。一度やってみたい気もするが、怖すぎる。万が一ホップすることになった場合に備えて(身内の結婚披露宴でならやることもあるかもしれないしね)、それ用の対策を講じておきたいな、とも思った。
終わったあと、特にメンタルフォトでのミスが本当にがっかりだったので、うっかりにいやんさんに「イマイチだったっすねぇ、すんませんでした」と言ってしまった。にいやんさんはいい人なので「マジシャンの人はみんないつもそない言わはるねんなー、そんなん言いなやーおもろかったでー」とにこやかに言ってくれたけど、ある意味、これが一番の失敗だったかもしれない。
後日談
気ぐるみと冷や汗と、さらに腰痛対策のコルセットがちょうど腹巻の役割をして、汗だくになった。今日見たら、腹のど真ん中にあせもができてた。