「学術論文」と「特許」の間に流れる深くて暗い河

『Tech総研ブログ 平林 純@「hirax.net」の科学と技術と男と女』「学術論文」と「特許」の間に流れる深くて暗い河』より。

そして、後者「特許に関わったことがない人たち」というのは、この「学術論文と特許を同列に扱っている」ような記事を書いた新聞記者や、「特許は申請すれば有効」と信じて特許を書く個人のような人たちです。今回の一件を、神戸大に告発した連名出願者の研究者も、特許をおそらくあまり書いていたわけでないように思えます(もちろん、この背景には人間関係のもつれもあるように思えますが)。

こうした膨大な特許申請が「きちんと検証された後に書かれたものだ」と信じている人はおそらくいないと思います。少なくとも、「特許に多少なりとも関わったことがある人たち」であれば「そんなことを信じている人はほとんどいない」と言って良いと思います。「学術論文」と「特許」は少なくとも現状は全く違う、のです。

そういった事情を良く知っている企業側はただ黙っているに違いありません。「特許はSF(サイエンス・フィクション)みたいなものだよ、ホントはね」なんて言うわけにはいきませんから。