コインマジック(続)

(続)ってのはhttp://d.hatena.ne.jp/DrMagicMusic940/20050204#p2 の続きってことだ。

で、結局何が言いたかったのかというと、大きく2つの流れに分かれるってことだ。

一つは、前編で触れたように、シ◯ルに代表されるギミックコインの存在だ。コインマジックは消失現象(とそれに附随する出現現象)にその命があるというのは明らかだ。「変化」の現象にしたって、本当に変化したと思う観客などいない。どんなにきれいに演じたって「交換が行われたのに変化したように見えた」と思うだけだ‥‥観客をバカにしてはいけない(ただし、ギミックによって本当に変化することはあるけど)。そして、そのコインマジックにおける消失現象は、それはもう見事に心を打つ。心を打つほどのレベルでないと見せてはいけない、とも言える。そう言えば、銀次郎師のDVDに我が心の師匠ふじいあきら師がゲスト出演してた際に、「コインは人前に出るまでに時間がかかる」と言ってたのを思い出した。えーと、とにかく、消失現象である。ま、見事さから言えば、シガースルーコインも強烈かも知れないが、とにかく、見事さを追求すれば、どうしてもギミックコインのお世話になることが殆んどである。

ところがこれらは、見事であるが故に、さらに悪いことにはコインマジックが即席マジックのオーラをまとっているが故に、心を打たれた観客は、どうしても「それ」を手に取ってみたくなるのである(!!)。そして、観客に手渡しできるギミックは少ないのである。そしてなお悪いことに、手渡しせずに処理できるルーティーンはかなり限られているのである。ラッピングなど処理したうちには入らない(プロじゃないから、膝の上も客の捜索対象になるのだ)。ぶっちゃけ、耐えられるのはスコッチ・アンド・ソーダぐらいじゃないかと思うがどうだろう。

もう一つの話題の流れというのは、現象を起こすコインの複数化である。エキストラはここには含めない。むしろエキストラコインの存在は、前記のギミックの扱いに近い。ここで言いたいのは、要するに、ハンピンチェンムーブでのコインズ・アクロスに代表されるような3枚〜8枚のコインを用いた演目のことである。これだと、もちろんシ◯ルを使えば凄いことになるけど、そういったギミックを使わなくても複数枚ならそれなりにそれなりなことができるという点で、大いに可能性があると思う。しかし!!である。扱いやすさは、複数枚になることによるメリットもデメリットもあるから別として、問題は「覚えにくい」ということだ。一度集中して覚えたところで、カードのルーティーンに比べ記憶に残りにくく、半年もすれば忘れてしまうというのは私だけではないはずだ。特にコインは指先や立居振舞の「流れ」が重要なので、つらいものがある。

とさんざん書いてきたが、解決法というかオチがないから困っているのである。なんかいいネタないかなぁ。