トランプの手入れ

あの小さくて黒い汚れがつきだすと、あっというまにデック中に広がって一気に滑べりが悪くなるのは周知の通り。その黒い汚れ、一体何だろう?と思っていたのだが、ある仮説を思いついた。「手の脂の塊」「手垢」、みたいに呼ばれることが多いのだが、何か違うなーと思っていた。あれはきっと、手の(透明で薄い)脂というか汗が附着するのだが、それ自体ではなくて、そこにちーさなゴミとかホコリがくっついて、デックをもてあそんでる間にそいつらが集積して塊になるんではないか、と。ということは、基本的には、傷が付いたり表面加工が傷んでデックが悪くなる、ということではないはずなのである。もちろん、表面にゴミの塊がくっつきまくった状態でなお無理に使って行けば、表面加工も傷んで来るだろうけど。

ということで、2週間ほど使っているデックを、一枚一枚、テーブルでハンカチでごしごし磨いてみた。手を洗い、まず爪で軽くこすりながら付着物を取り去り、硬く平らなテーブル上に広げたハンカチの上におく。そして右手人さし指にもう一枚ハンカチをぐるぐるまいて、指先に力を込めて脂を拭き取る。この「手の脂」だが、指先の摩擦が(脂の付いた部分とそうでない部分で)かなり変わるで、意外に良くわかる。カードの傷んで行く過程で、なんかカードが「にちゃにちゃする」という経験を持つ人も多いと思うが、そんな人は特にやってみたらすぐ解るんじゃないかと思う。

始めはどの程度を目標にするかとか、要領を得なかったので、全部終わるのに1時間半ほど要した。しかし、確実に、かなり良くなった。メガネ拭きの布や楽器の手入れに使う布なら脂との相性も良いので、こんなに時間や労力をかけずに済むはず。

以上の実験から導かれる結論。
デックを長持ちさせるためには、

  • 触る前に手を洗う。
  • カードを落とさない。
  • マメに(それ用に用意した)布などで拭く。

めんどくせー。やっぱ買ったほうが早い(笑)