『スーパーテレビ特別版 初共演! 前田知洋&世界最強5人のマジシャン』(読売テレビ、2005.1.3,21:00-23:10)

既にid:dr-kojiさんとこ(http://d.hatena.ne.jp/dr-koji/20050104#p2http://d.hatena.ne.jp/dr-koji/20050105#p2)とか、http://tejitronica.cocolog-nifty.com/tejino/2005/01/post_2.htmlでレビューされてて今さらなかんじですが、やっぱり私からもひとこと。

正直、声優さんはどうだったでしょうかね。微妙です。なぜかというと、演技の邪魔になってたかどうかの判定が難しい。今は昔、シドニー・シェルダンのシリーズの「超訳」が流行ったことがあった。やはり「高木重朗の不思議の世界」とか「プロが明かすカードマジック・テクニック」などと比べれば、如何に原典の表現から逸脱しているとは言え、ユーザーフレンドリーなのである。それと同じように考えれば、今回の声優さんは、2003年暮れのTX系M-1 グランプリ」の通訳さんに比べれば格段に良いのである。どうせ視聴者には英語は通じないのだから。しかし声優さんのキャラが立ってはダメ、という意味では今回はダメだった。「ヨン様おいで」などというトホホ感たっぷりのセリフを当てられてはがっくりである。

さて演技のほうである。思い出した順で書いて行くので出演順ではない。

正直、トム・ストーン師のカップアンドボールはいかがなものか。TVだからミスディレクションが効きにくい、などという次元だったかどうかは、ぐっさんの顏を見れば一目瞭然。ストーン師、それはやりすぎです。ただ、今回の番組全体で、私が今いちばん(レクチャービデオとして)繰り返し見ているのはストーン師のジャンボコインのバニッシュのシーンであることも付け加えておく。

レナート・グリーン師。あのフォールスディールっていうのか、カードを一枚ずつ置いて行くと消えるってのは、いかがなものか。あれはそういうパームがあるよと言ってるようなもんだというか、ちょっと観客をナメ過ぎな気がする。しかもネタが長い。途中、C10だったかが、1枚だけ裏返ってしまったままになってたのが、すっげえ気になってしょうがなかった。っていうか、以前から思っていたことだが、大竹はTVはもちろん人前に出る資格のない欠陥人間だと思っているがどうか。もはや好き嫌いで済む範疇を超えていると思う。
あ、それとなんとかしてあの一枚だけぶしゅっと飛ばすのをマスターしたいと、これまた何度も見て解析・練習中である。(技法としての名前を御存じのかた、御一報を!!)

アンドリュー・ゴールデンハーシュ師。生き物を扱うのはインパクトがある。しかし、なんかこう、釈然としない思いが沸いてくるねんなぁ。前回の特番でVTR出演したときも思ったことだ。でも今回演じたコインルーティーンは素直に面白かった。

ヘンリー・エバンス師。売りネタにもなってる演技は、さすが原案者である。でもギミックへの依存度が高ければ高いほど、感銘の度合は少なくなっていくというのが趣味人というものである。その意味で、最後のスーパーカット(?)はかなり面白かった。たぶん、一般人にはそんなに受けそうなネタじゃないように思うけど。

前田知洋師。今回のは、なんか冴えなかった。というのが正直な感想。コピーしたくなる意欲が湧かないというのか、現象としてパッとしなかったように思う。それなら「世界一受けたい授業」みたいに普通にシカゴ・オープナーをやったほうがよっぽど(見た目も、見た後の気分も)すっきりしたように思う。
それから、最後のリレーマジックでの前田師、それはちょっと地味過ぎ。単体でのルーティーンならともかく、あの豪華リレーの大トリなんだし。前田師ならもっとハデなネタもあるだろうに‥‥と悔やまれる一幕でした。

沢浩師。相変わらずダジャレマジシャンと勘違いされそうな勢いは衰えを感じさせない。「プチ」トマトを超えるダジャレマジックが披露されるのはいつの日か。師のコインズ・アクロスはそれなりに面白かった。

ガイ・ホリングワース師。レクチャービデオで見たTwisting the Acesの発展型とTorn and Restoredであった。是非スタジオに呼んで欲しかった。馬杉。っていうか、手デカ杉。

マックス名人ことマックス・メイビン師。相変わらず凄いの一言。何も言わず、何もしないで単に出てきただけで客をひと飲みにしてしまうのは断じてメイクのせいだけではない。巻きが出てたんだろうけど、最後のリレーで流暢な日本語を使ってしまい、ワンマンショーコーナーでも実は全部ゲストの言ってたことが分かってたのがバレてたのは御愛敬であろう。

こんなとこでしょうかね。いやーでも、日テレよくやった。このメンバーを揃えたのは、素晴しいの一言だ。基本的に日テレは大キライだが、これに関しては素直に賞賛したいと思う。