院生のO君の、修論の中間発表があった。火星の夕焼けが青いのはダストによるMie散乱のせいであると一般には説明されているが、そのダストの粒径分布にかなり厳しい制約がなければ(1ミクロンよりちょっとちっさい程度に集中していないとダメ)ならないということはたいてい伏せられている。その点に着目し、「そんなダスト分布おかしいやん」ということで、薄いながらも大気そのもののRayleigh散乱で夕焼けを青くできないか、という検討と観測とモデル計算のお話。すげえ。よーやる。でも結論は皮肉にも「青くなるけど暗杉」。「だったらやっぱりダストのMie散乱じゃないとあかんやん」ということになるわけだ。うーん難しいね。