北斗ストーリーの最大の謎は、「慈母星のユリアは一体、南斗なに拳の使い手なのか?」だと思う。南斗の女であることは、幼少の頃に「一切の感情を母親の胎内に置き忘れて来た」のを治すきっかけに「表裏一体の」北斗の道場に連れて来られた件などから明らかであるが、同じく「南斗六聖拳」の一人・南斗水鳥拳のレイが、その6人が拳を極めた人物であるとして紹介していることや、トキが「残る1星とも闘わなければならないときが来るだろう」とケンシロウに語っていることなどから、やはりユリアは拳の使い手であることは間違いない。しかし、両者ともユリアであることを知らない。六聖拳のうち残る5人はどうやら互いに面識があるようだが、そこでも語られない。そもそもシンがそんなことを知っていた様子がない。おそらく多数ある(少なくとも108派分はあるはず)と想像される南斗の道場の中でも、ユリアの所属していた道場は隠匿された存在だったのだろう。